15.1 GPSナビゲーション
GPS機器と接続して現在位置を表示する方法は以下の通りです。
(1)地図を用意する地図には50mメッシュなどの大縮尺のものが適しています。登山などには、国土地理院の25000図のCD-ROMを利用すると25000図の上に現在位置を表示できて便利です。
ここでは標高データを利用する場合と、25000図のCD-ROMのような地図画像を利用する場合についての、コツを解説します。(a)標高データの圧縮(2)GPS機器を接続する50mメッシュなどの標高データを使おうとすると、CD-ROMドライブが必要になったり、大容量のハードディスクが必要となり、モバイル用のPCでは扱いにくくなります。そこで、必要な部分だけを圧縮してハードディスクに転送することで、地図の表示速度も向上し、CD-ROMドライブも必要なくなります。
地図の圧縮のしかたは、こちらをご覧ください。(b)地図画像の利用
国土地理院の数値地図25000(地図画像)のCD-ROMの場合は、『地図画像プラグイン』をインストールすると簡単にカシミール用の地図に変換して使用できるようになります。
市販の地図ソフトの地図をカシミールで利用するには以下の方法があります。
地図をなんらかの方法でビットマップ形式(BMP)にします。25000図のCD-ROMならば、『Photoshop』などの画像ソフトで読み込んで、256色ビットマップで保存します。市販地図ソフトならば、クリップボードにコピーするか、ソフトの機能でビットマップに保存します。
保存したビットマップは256色ビットマップでなければなりません。画像変換ソフトを使って256色形式にします。Windows付属のペイントを使うのならば、いったん読み込んだ後、名前をつけて保存するとき、256色ビットマップを指定すれば変換できます。カシミールで[ファイル]-[開く]-[形式を指定した地図]-[ビットマップ地図]で、用意したビットマップを指定し、地図情報の設定で、左上と右下の緯度経度を指定すれば、地図として使用できます。
ただし、この地図では3D表示は意味がありません。
RS-232C等でGPS機器をパソコンに接続します。
GPS機器側の設定をします。GARMINやMagellanの機器であれば、NMEA出力モードを設定します。(3-1)ナビゲーションを開始する(NMEAまたはIPSの場合)
カシミールでナビゲーションを開始します。
[通信]-[GPSナビゲーションの開始]-[NMEA/IPS]を選択します。
ダイアログ設定で下記の項目を設定します。
通信ポート RS-232Cの通信ポートを指定します。 通信手順 NMEAかIPSかを選択します。 地図をセンタリングする 現在位置を地図の中心になるようにします。 3D表示する 現在位置からの3D表示をします。 軌跡を記録する 軌跡をトラックデータとして記録します。 表示更新間隔 現在位置とトラックデータの更新間隔を指定します。 [開始]でナビゲーションを開始します。ナビゲーション中は「GPSステータス」のウインドウが開きます。ナビゲーションを終了するには[通信]-[GPSナビゲーションの停止]を選択します。
<注意>
上記機能ではGPSの高度情報は無視されて、地形データの値になります。
GPSの高度情報をそのまま使うには、『NMEA Driver For Pilot プラグイン』を利用してください。
(3-2)ナビゲーションを開始する(GARMINの場合)
カシミールでナビゲーションを開始します。
[通信]-[GPSナビゲーションの開始]-[GARMIN GPS]を選択します。
ダイアログ設定で下記の項目を設定します。
USBまたはRS-232C 接続方法を選択します。USBの場合はGARMIN製のUSBドライバが必要です。これはUSB対応GPSに添付されているCD-ROMに収録されています。
USB非対応GPSにRS232C-USB変換器を通して接続した場合は、RS-232Cを選んでください。USBではありません。
通信ポート RS-232Cの通信ポートを指定します。 地図をセンタリングする 現在位置を地図の中心になるようにします。 3D表示する 現在位置からの3D表示をします。 軌跡を記録する 軌跡をトラックデータとして記録します。 表示更新間隔 現在位置とトラックデータの更新間隔を指定します。 [開始]でナビゲーションを開始します。ナビゲーション中は「GPSステータス」のウインドウが開きます。ナビゲーションを終了するには[通信]-[GPSナビゲーションの停止]を選択します。
<注意>
こちらの方法ではGPSの高度をそのまま使います。
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