13.10.1 風景の詳細/地形
地形のページは、前節で解説した[詳細色]と[標高色]では設定項目が異なります。
まずは詳細色から解説します。
(1)全般カシミールでは、平野、高原、崖、雪の4種類の地形要素毎に色を決めたりマッピングしたりすることができます。また、これらの地形の定義は数値でできますので、たとえば、高原でも0m地帯に適用することは可能です。ただし、平野は常に高原の下にあり、崖は標高に関係しない、という制約はあります。
全般では、これらの地形要素がどんな範囲にあるのかを決めます。個々の色の設定は次のタブ以降で行います。
・標高の範囲(2)平野標高の範囲では、海、平野、高原の範囲をスライダーで設定します。数値でも設定できます。海を0mより上げれば、水没した風景を描けます。
デフォルトでは0m〜4000mまでの設定になっていますが、[範囲拡大]を押すと9000mまで設定できるようになります。・雪の範囲
雪は海や平野とは関係なく、どの標高の範囲に設定するかを独立に決められます。また、上限も設定できます。
・地面に荒さの成分を加える
地面をよりリアルに見せるために、色や傾斜にフラクタルノイズを加えて描画します。
これは、バンプマッピングが設定された地形要素に対して効果的に働きます。
逆にバンプマッピングの効果を最大限生かしたときは、この設定を切ってください。この設定をしていると、バンプマッピングが思ったような効果にならないことがあります。・雪を描画
雪を描画するかどうかを設定します。
平野の地形要素の色、マテリアルと傾斜の範囲を決めます。
・素材(3)高原平野に使う素材を選択します。
[素材を選択]
を選べば、プリセットライブラリから選択できます。
[素材を編集]
を選ぶと、細かく素材を編集して、オリジナルの素材を作れます。詳しくはこちらをご覧ください。
[すべてにコピー]
これを押すと、素材の設定を他の地形要素にコピーできます。同じ素材を使用したい場合はこれを使うのが便利です。
<参考>
カシミールでは、基本的にマッピングによって色を決めます。地形要素の場合、2種類のテクスチャマッピングと、1種類のバンプマッピングが設定できます。それぞれはライブラリから選ぶことで簡単に設定できますが、ユーザの作成したビットマップ画像であれば、読み込んで使うことができます。また、材質については、地形要素間であまり差異が出ないようにしてください。差異が大きいと、思わぬ色が出ることがあります。
・傾斜の範囲
平野の範囲は[全般]のところで、標高で区切りましたが、傾斜角でも区切ります。
これは[崖]の地形要素と区別するためです。平野よりも角度のきつい部分が[崖]になります。
0度から90度の範囲までで設定してください。
もし、ここでの設定値(上限)と[崖]の設定値(下限)が一致しない場合は、平野の上限値は自動的に[崖]の下限値に引き上げられます。
高原の素材、傾斜の範囲を決めます。
パラメータは(1)の平野と同じですので、そちらを参照してください。(4)崖
崖の色と素材、傾斜の範囲を決めます。
パラメータは(1)の平野と同じですので、そちらを参照してください。(5)雪
雪の色と素材、傾斜の範囲を決めます。
パラメータは(1)の平野と同じですので、そちらを参照してください。
なお、雪の傾斜角は、雪の付き方を大きく変えます。傾斜角を広くとれば、べったりと付いた真冬の状態になりますし、傾斜角を浅く取れば、残雪が表現できます。
・日照の影響日照の影響は、日照による融雪効果をシミュレートします。効果を大きくすると、南斜面ほど雪が消えていきます。
標準にした場合は、日照の影響が0になります。
[前のページ] [目次] [次のページ]