1.9 MAT形式地図
MAT形式は数値地図などの標高データとビットマップなどのイメージ地図を同時に使えるようにするためのファイルです。
つまり、ビットマップ地図に標高情報を加えることができます。ビットマップ地図でもカシバードや断面図機能が使用できます。また、複数の縮尺の地図を指定して、縮尺機能を使うことができます。 なお、縮尺の切り替えは[ジャンプ]メニューを使った方が簡単で便利です。
標高情報の重ね合わせ方
(1)ビットマップ地図の作製
まず、ビットマップ地図を作製してください。ビットマップ地図についてはこちら。
ビットマップ地図の範囲は、必要なところだけで構いません。標高データの範囲は一切考える必要はありません。ビットマップ地図をカシミールで開いておきます。
(2)メニューを選択
メニューから[編集]-[標高データを重ねる]を選択します。
(3)標高データを選択
標高データの項目に、標高データのファイル名を指定します。標高データは数値地図やグレースケールなどです。数値地図の場合でCD-ROMを指定する場合は[CD-ROM地図]を押します。圧縮ずみの数値地図は .dcm 形式のファイルを指定します。
(4)出力するMATを選択
ビットマップ地図と標高データの関係は、MAT形式でファイルに保存されます。ファイル名を決めてください。
次回から、このMATファイルを[地図]-[開く]メニューで開くと、重ね合わさった状態で開かれます。
なお、ジャンプメニューに登録したい場合はコメントを入れてください。(5)作成
[作成]ボタンを押します。
MATファイルが作成された後、標高データを重ねた状態になります。
MAT形式の書き方
MATはテキストファイルです。地図の組み合わせを指定しているだけですので、エディタで簡単に記述できます。
例:
<A HREF="50m.DCM" COVER="KOUFU.BMP">甲府の地図</A>MATを利用した縮尺への対応上の1行だけ書いたファイルを、拡張子にMATを付けて作成すればOKです。
この場合、50m.DCM という数値地図を標高データとして使い、表示(カバー地図)にはKOUFU.BMPというビットマップを使います。カシミールでこのMATを読み込むとKOUFU.BMPを表示しますが、標高値やカシバードでは50m.DCMから開いた50m数値地図のデータを使うようになります。
もし、数値地図を圧縮してない場合は、数値地図のファイルの1つ(どれでもいい)を指定してください。たとえば、5338.memというファイル名をHREFに書いてください。標高データとカバー地図には数値地図やグレースケールなど、すべての地図が使えます。
なお、ビットマップをカバー地図に使う場合は、あらかじめカシミールで一度読み込んで、地図情報(緯度経度)を設定する必要があります。
MATを利用すると縮尺機能を利用できます。
あらかじめ、異なった種類の縮尺地図を用意しておき、MATファイルを以下のように作成します。例:
<A HREF="1km.DCM">1:100000</A>《注意》
<A HREF="250m.DCM">1:50000</A>
<A HREF="50m.DCM">1:25000</A>このように各行に縮尺の地図を書くだけでメニューから縮尺が選択できます。
地図はなんでも使えます。縮尺ごとに地図の形式が変わってもOKですし、地図のカバー範囲が異なっていても構いません。
なお、カバーマップを指定するときは COVER="" をタグの中に追加します。
従来のカバー地図と標高データを1対1に合わせる制約はなくなりました。 また、カバー地図にビットマップ以外の地図も指定できるようになりました。
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