マップカッタープラグインの使い方

『スーパー地形』アプリ
GARMIN GPS(KMZ形式)
 マップカッタープラグインは、スマトフォン、GPS機器などとの連携を目的として、カシミール上の地図の一部を切り出すためのプラグインです。

 現在対応しているのは、GARMINカスタムマップ形式=Google Earth KMZ形式*)カシミール形式、GarmapCE(Garmap2)*) 形式、SUUNTO社TrekManager*)で使える形式の4種類です。

 切り出しは地図画像として切り出します。現バージョンでは標高データは付加しません。標高データが必要な場合は別途用意してください。
 切り出した地図は、BMP,JPG,2BP形式あるいはPNG形式にて保存できます。 また、24ビットから1ビットまでの減色が可能です。

 高品質の減色方式により美しく減色することができます。(ディザはかけません)



*)GARMINカスタムマップ形式=Google Earth KMZ形式について
 GARMIN社の一部のGPSではカスタムマップ形式として、Google Earth のKMZ形式の地図が使えます。
 これを利用するとカシミールの地図をGPS上で使うことが可能です。
 もちろん、Google Earth でもイメージオーバーレイとして使用できます。
 [使用できるGPS] Colorado, Oregon, Dakota とその後継機種

[使用できるスマホアプリ] 
『スーパー地形』アプリ
など

『スーパー地形』アプリは、カシミール3Dのスマホ版ともいうべき高機能アプリ
地形を強調した各種地図表示から、GPSのナビゲーション、パノラマ展望図、3D表示などができます。
他のアプリではできない、極めて巨大なカスタムマップも表示できます。
登山、街歩き、ツーリング、狩猟、探検などのアウトドアから、地図や地理の探求など、幅広く使用できます。

 
カスタムマップの解説(英文)




*)GarmapCEについて
 Fukuro氏作成の WindowsCE 用のフリーのGPS連携ソフトです。
 GPSと連携して地図上に現在位置を表示したり、軌跡を記録できます。カシミールとは、POTファイル経由でデータをやりとりできます。
 詳しくは以下を参照。
 http://harukaze.sakura.ne.jp/garmap/garmap.html

*)SUUNTO社 TrekManager
SUNNTO社のリストウォッチ用のPC処理ソフトです。
同社のホームページより無料で入手できます(日本語対応)。同社のリストウォッチ(X9など)からトラックデータやルートデータを転送できます。

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目次
カシミールの地図を切りだそう
『スーパー地形』アプリで地図を表示する
GARMIN GPSで地図を表示する
Google Eathで表示する
Windows CE マシンで地図を表示する
カシミール3Dで地図を表示する
SUUNTO TrekManagerで地図を表示する

カシミールの地図を切りだそう

 それでは、実際にカシミールの地図を切り出してみましょう。


[選択範囲を決める]メニューで切り出す領域を指定する
 [編集]-[選択範囲を決める]を選択します。
 大きな範囲を切り出したい時は、縮尺の小さな地図(20万図や50mメッシュなど)に変えておいてから指定すると便利です。
 領域指定する際の地図と、実際に切り出す地図とは異なっていてもOKです。




切り出す範囲を選択する
 マウスをドラッグして切り出す範囲を選択してください。
 指定した範囲の設定は、名前を付けて保存し、あとから使用したり、修正することができます。下の方をご覧ください。



 範囲の指定中は、ステータスバーに画像のビット数に応じたファイルサイズの一覧が出ますので、参考にしてください。


切り出す地図を表示させる
 実際に切り出す地図を表示させます。
 領域指定した際の地図と異なっていてもOKです。
 縮尺が違う場合は変更しておきます。




出力先や形式などを設定する
 [ツール]-[マップカッター]-[切り出し]を指定します。
 続いて、出力するフォルダと形式などを選んでください。
 細かい設定は以下を参照してください。



出力設定の解説

●出力先フォルダ
 切り出した地図を出力するフォルダを指定します。
 GarmapCE形式の場合は、1フォルダに1つの地図しか保存できませんので、ご注意ください。カシミール形式の場合は[ファイル先頭文字]を変えることで共存可能です。

●出力形式
 カシミール形式、GarmapCE形式、SUUNTO TrekManager形式、GARMIN/Google KMZ形式が選べます。

 カシミール形式の場合は、カシミールで読める形式になります。ファイル先頭文字列で地図を識別できます。また、ファイルを圧縮することが可能です。
 この形式では、カラーは8ビット以外は使用できません。

 GarmapCE形式の場合は、Fukuro氏作成のGarmapCEで読み込める形式にします。
 1つのフォルダに1つの地図しか出力できませんのでご注意ください。また、分割数は3×3以上にし、1枚の画像サイズは、使用機器の画面サイズの半分以上が必要です。

 SUUNTO TrekManager形式の場合は、SUUNTO TrekManagerで読み込める形式にします。
 SUUNTO社のTrekManager形式では、分割画像に対応していないので、1枚の画像で出力します。広範囲を指定するとメモリやディスクが足りなくなるのでご注意ください。

 GARMIN/Google KMZ形式の場合は、GARMIN GPSやGoogle Earthで読み込める形式にします。
 この形式ではJPEGで出力しますので、カラー等は選べません。
 [1つのKMZファイルにまとめる]にチェックがついている場合は、分割した画像を1つのKMZファイルに格納します。チェックをしない場合は、1画像が1つのKMZファイルになります。どちらでも結果は同じです。

 また、GarmapCEでは測地系をデータと地図で別々に設定できないため、出力する地図の測地系を変更することができます。
 使用するウェイポイントなどのデータの測地系と合わせてください。

●ファイル種類
 カシミール形式の場合はBMPのみです。
 GarmapCE形式では、BMP, 2BP, PNG のいずれかを選択できます。
 JPG形式の場合は、品質を設定できます。品質は10〜100の範囲で、数字を大きくするときれいな画像になりますが、ファイルサイズが大きくなります。また、数字を小さくすると、ファイルサイズが小さくなりますが、画像が粗くなります。

●カラー
 減色するカラーサイズを選択します。
 ビット数が大きいほどきれいになりますが、ファイルサイズが大きくなります。また、グレースケールにするとモノクロ画像にすることができます。ただし、16ビットではグレースケールにできません。

●分割数
 地図を分割する枚数を指定します。

 カシミール形式では、1×1以上であれば任意に指定できます。したがってあまり意味がありませんが、1枚のサイズが大きくなりすぎるとマップカッターの動作が重くなったり、メモリーエラーがでますので、1枚が1024x1024以内程度になるように分割してください。

 GarmapCE形式では必ず3×3以上になっている必要があります。その他はカシミール形式と同じです。

 PDA等の画面サイズがわかっている場合は、画面サイズを入力すると自動的に最適な分割数に設定します。ただし、GarmapCEでは1枚の画像が画面サイズの半分以上の大きさが必要ですので、それより小さくなる場合は、警告がでます。切り出す範囲を広げてください。(カシミール3D形式では関係ありません)

 SUUNTO社のTrekManager形式では、分割画像に対応していないので、常に1枚の画像で出力します。

 GARMIN/Google KMZ形式では、GARMIN GPSで表示する場合は、1つの地図のサイズが大きいと粗くなりますので、細かく分割した方が良いようです。ただし、あまり細かいと読み込める数に上限があるようです。
現時点では、最大10個x10個=100個以内くらい目安にするとよいです。


『スーパー地形』アプリ
などのスマホアプリで使用する場合は、1×1にしてください。アプリの制約により、1×1以外ですと、読み込めない場合があります。

注意
・カシミール形式の場合に、選択範囲の中央部が海の場合は、減色がうまくいかないことがあります。

・GarmapCE側の制限により、8ビット以下ではPDA機器で色が綺麗に再現されない場合があります。
 このときは、mapinfo.dat の最後の行が表示ビット数になっていますので、このビット数を以下のように増やすと綺麗になります。ただしGarmapCEのメモリ使用量が増えます。

  2以下はあまり効果無し
  4 → 8
  8 → 16

●地図を等倍表示で切り出す
 チェックをつけた場合は、切り出す際に現在の縮尺の1倍表示で切り出します。文字のつぶれなどが軽減されます。
 もし、画面表示と同じ状態で切り出したいときは、チェックをはずしてください。



★切り出し範囲を保存する
 切り出し範囲に名前を付けて保存することができます。
 よく使う範囲や、一度指定した範囲をちょっと修正して使いたい時に便利です。

 保存したい範囲が選択されている状態で、[ツール]-[マップカッター]-[領域の選択と保存]を選択します。
 リストの<現在の選択範囲>を選択して[領域の追加]を押すと、現在の選択範囲を保存できます。この際、名前は任意に付けられます。
 保存した領域を呼び出すには、呼び出したい領域を選択してOKを押してください。地図上で範囲を修正することも可能です。



★(参考)パレットを選択する
 地図画像と合成している場合は、切り出す前に、標高データのパレットを専用のものに変えるとモノクロPDAなどで見やすい結果が得られます。



『スーパー地形』アプリで地図を表示する
地図を切り出す
 地図の切り出し方の詳細は上の方を見ていただくとして、ここでは簡単に手順を記載します。
  1. 最新のマップカッタープラグインをインストールしてください。
    最新の各セットには最初から付属しています。もしくはこちらからダウンロードしてください。
  2. [編集]-[選択範囲を決める]で切り出す範囲を選ぶ。
    範囲が広いときは縮尺を切り替えると便利です。
  3. 切り出したい縮尺に変えて、[ツール]-[マップカッター]-[切り出し]を選ぶ。
  4. 出力先フォルダをわかりやすい場所に設定する。
  5. 出力形式を[GARMIN / Google KMZ形式]にする。
  6. ファイル名を設定する。名前は好きな名前にできます。
  7. [1つのKMZファイルにまとめる]のチェックを付ける。
  8. 分割数を設定する。
    ここで、1枚の画像サイズが256x256ピクセルくらいになるように分割数を指定します。1x1でも構いませんが、地図表示が遅くなることがあります。
  9. [OK]を押すと出力先フォルダにkmzファイルができます。
  10. 選択範囲を消すには[編集]-[選択範囲を表示する]のチェックをはずします。

スマホに地図を転送する
次の方法でスマホにKMZファイルを転送します。

  • メールやDropBoxなどの場合
    1. スマートフォンで使えるメールアドレス宛に、KMZファイルを添付してメールします。
    2. スマートフォンのメールアプリで該当するメッセージを開いてください。
    3. KMZの添付ファイルの長押しします。すると、対応するアプリの一覧が出ますので、その中から「スーパー地形」を選んでください。
    DropBoxでもほぼ同様です。

  • iTune共有フォルダの場合
    1. iPhoneあるいはiPadをPCに接続し、iTuneを開きます。
    2. iPhoneあるいはiPadのマークを選択し、APPを選びます。
    3. [ファイル共有]のなかから、[スーパー地形]を選びます。
    4. [スーパー地形の書類]に追加ボタンから、さきほど作成したKMZファイルを追加してください。
    5. iPhoneあるいはiPadから、「スーパー地形」を起動します。
    6. [設定]-[共有フォルダ]を開くと該当するKMZファイルがありますので、選択して読み込んでください。

    地図を非表示にする
    [ツール]-[カスタムマップ]から、該当するカスタムマップをタップして、[消す]を選びます。

    地図を削除する
    [ツール]-[カスタムマップ]から、該当するカスタムマップをタップして、[削除]を選びます。

  • GARMIN GPSで地図を表示する
    地図を切り出す
     地図の切り出し方の詳細は上の方を見ていただくとして、ここでは簡単に手順を記載します。
    1. 最新のマップカッタープラグインをインストールしてください。
      最新のスタータキットには付属しています。もしくはこちらからダウンロードしてください。
    2. [編集]-[選択範囲を決める]で切り出す範囲を選ぶ。
      範囲が広いときは縮尺を切り替えると便利です。
    3. 切り出したい縮尺に変えて、[ツール]-[マップカッター]-[切り出し]を選ぶ。
    4. 出力先フォルダをわかりやすい場所に設定する。
    5. 出力形式を[GARMIN / Google KMZ形式]にする。
    6. ファイル名を設定する。名前は好きな名前にできます。
    7. 分割数を設定する。
      切り出し範囲が広い場合は、最大10個x10個=100個以内くらいを基準に分割してください。1ファイルのサイズが大きいとGPSでの表示が粗くなるようです。
      また、あまりに分割数が多いと表示できなくなるようです。
    8. [OK]を押すと出力先フォルダにkmzファイルができます。分割した場合で[1つのKMZファイルにまとめる]のチェックがついていない場合はファイル名の最後に数字がついたものが数だけできます。
    9. 選択範囲を消すには[編集]-[選択範囲を表示する]のチェックをはずします。

    GARMIN GPSに地図をコピーする
     GARMIN GPSをマスストレージモードでパソコンに接続します。
     GPSのドライブを開いたら、Garmin→CustomMapsのフォルダに移動し、さきほど切り出したkmzファイルをすべてコピーします。
    [1つのKMZファイルにまとめる]にチェックした場合はkmzファイル1個だけです。
     なお、CustomMapsのフォルダが無い場合は作成してください。


    地図を表示する
     GPSをパソコンから切り離し、電源をONにすれば表示されるはずです。ただし、ある程度地図縮尺を大きく(拡大)しないと、表示されません。
     もし表示されないときは、GPSのファームウェア(GPS内部のソフトウェア)のバージョンが古いかもしれません。
     英語版GPSの場合は下記で新しいバージョンに入れ替えてください。
     GARMIN社 Support-Updates&Download-UnitSoftware
     日本語版GPSの場合は、販売店か日本代理店にお尋ねください。
     [使用できるGPS] Colorado, Oregon, Dakota とその後継機種
     カスタムマップの解説(英文)

    地図を非表示にする
     カスタムマップを一時的に非表示にしたい場合は次のようにします。
     GPSの地図画面から、Option→Select Map→Custom Mapsと選んで、チェックをはずします。
     表示する場合は、チェックをつけてください。

    地図を削除する
     地図を削除するには、GPSをパソコンに接続して、コピーしたkmzファイルを削除するだけです。

    Google Eathで表示する
    Google Eathで地図を開く
     kmz形式で切り出した地図は、Google Eath のイメージオーバーレイとして表示できます。
     kmzファイルをGoogle Eath にドラッグ&ドロップしてください。

    Windows CE マシンで地図を表示する
    GarmapCE で地図を開く
     コンパクトフラッシュなどのメモリーカードに地図を出力すれば、そのままPDA機器に地図を持っていけます。
     あとは、WindowsCEマシンであれば、たとえば GarmapCE を起動して、[FILE]−[LOAD MAP]から Mapinfo.dat を指定すれば地図を開くことができます。


     GarmapCE の使い方については、下記をご覧ください。
     http://harukaze.sakura.ne.jp/garmap/garmap.html

    カシミール3Dで地図を表示する
    カシミール3D で地図を開く
     ノートPCなどのカシミールで地図を表示させるには、カシミール3Dへ地図ファイルをドロップすればOKです。
     ドロップする地図ファイルは、たとえば、map00000.bmpなどという名前の0が5つ続いたファイルです。


     ただし、この地図には標高データが含まれていませんので、別途50mメッシュの地図を用意して、[編集]-[標高データを重ねる]で標高データを付加する必要があります。

    SUUNTO TrekManagerで地図を表示する
    SUUNTO TrekManagerで地図を開く
     TrekManagerのフォルダ上で右クリックし、[地図の追加]メニューから、bmpファイルを選んでください。緯度経度は自動的に正しい位置にセットされ、カリブレーションの必要はありません。


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