13.3 カメラの種類
カシバードには、大きく分けて2種類のカメラがあり、さらに種々のオプションを組み合わせてさまざまなバリエーションを作ることができます。カメラの設定は名前を付けて登録できますので、よく使うオプションをまとめて、自分専用のカメラを作ることをおすすめします。
カメラを選択、あるいは設定するには以下の方法があります。
(a)コントロールバーで選択カメラを選択するには、リストから選んでください。
コントロールバーの真ん中上の、カメラのマークのスイッチを押してください。<参考>
コントロールバーがすべて表示されていないときは、コントロールバーをマウスでドラッグしてください。コントロールバーがスクロールします。(b)[設定]-[カメラの設定]で選択
このダイアログのなかの[カメラ]のスイッチを選択してください。[カメラの設定]のダイアログ自体は、カメラの位置に関するものですので、お間違いのないように・・
通常の使用には[コンパクトカメラ]、パノラマ展望図には[展望用パノラマカメラ]、最大限の美しい画像の作成には[プロ用高級カメラ]を使用してください。
さらに高度な設定やカスタムカメラを作る場合は、[詳細]ボタンを押すと、細かい設定ができます。
カメラの高度な設定のオプションには以下の機能があります。(1)タイプ・ノーマル(2)地形の再現性
35mmフィルムのカメラをシミュレートします。
風景を平面に投影します。
普通のCGを作る場合にはこのオプションを選択してください。風景や展望がもっとも美しく表現できます。
広角側では実際のカメラのように、画面のはじにいくに従って画像は歪みます。・パノラマ
主に展望図など広角側で使えるカメラです。
風景を方位角−高度角座標系(円筒)に投影します。カシミールVer3以前で使われていたものと同じです。
広角側でも画像は歪みません。(制限)
ただし、パノラマカメラには以下の制限があります。
・バンクはできません。
・雲は撮影できません。
・手前の地面の模様などが歪むことがあります。・360度カメラ
パノラマカメラと併用して利用します。
このカメラで撮影すると360度分を撮影しますので、360度のスクロールが可能になります。レンズの画角に応じて詳細度が変わります。画角を小さくすれば、詳細なパノラマが作成できます。ただし、あまり画角を小さくしすぎると、描画に時間がかかったり、メモリが足りなくなるので注意が必要です。
360度カメラにはいくつかの機能制限があります。
地形データを間引いて計算するかどうかを設定します。地形データを間引いた場合は描画速度が速くなりますが、地形が荒くリアリティに欠けます。
・自動・最適化(3)レンダリング
自動的に遠景で地形を間引き、近景で間引かないようにします。通常の使用ではこの設定で十分です。・すべて細かく(x1)
遠景も近景もすべてもっとも細かいデータを使用します。・すべて荒く(x2)
2つに1つの間隔でデータを間引いて描画します。・すべておおまかに(x4)
4つに1つの間隔でデータを間引いて描画します。
表現方法を設定します。
・フルZバッファ(4)レイトレーシングすべてZバッファを用いて描画します。高速に描画できます。ただし、水面への写り込みや、影などの表現はできません。試し撮りや、写り込みなどが必要ない場合はこの設定で十分です。また、遠距離までの描画をする場合はこちらでないとメモリが足りなくなることがあります。
・フルレイトレーシング
レイトレーシング(光線追跡法)を用いて描画します。水面への写り込みや、影などが表現できます。ただし、あまり広範囲の地形の描画をさせると大量のメモリが必要になります。また描画速度が遅いです。・近景レイトレーシング
近景のみをレイトレーシングにして、遠景をZバッファで描画します。[自動距離設定]をした場合は自動的にレイトレーシングの範囲を決めます。これをはずした場合は手動で距離を決めます。
なお、このオプションではレイトレーシングとZバッファの間で、亀裂が生じることがありますので、俯角の大きなカメラアングルには適しません。
レイトレーシングを設定しているときだけ有効のオプションです。
・影(5)登録・削除・コメント編集影を描画するかどうかを決めます。影と陰は異なりますので注意してください。陰はZバッファでも描画できます。陰とは光が直接当たらずに暗くなっている部分です。
・雲の影
雲が落とす影を描画するかどうかを決めます。雲の影は、雲の高度を低くしないと思ったように写らないことがあります。
・レイの深さ
反射・屈折レイを計算する回数を決めます。通常は2で十分です。風景CGでは3以上にすることはまれです。
設定した内容を左のリストに登録、削除します。タイトルを入れてください。説明を書きたいときはコメント編集を選択してください。カメラの場合はタイトルの最初の3文字が型番になりますので、半角で入れることをおすすめします。
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